□  鳥取ジャーナル□ 第351号


鳥取県視障協発行(25.7)

――中ブロ島根大会 参加者募集――

 2ヶ月ほど先になりますが、9月7・8日(土日)に、島根県松江市の一畑ホテルで第62回中ブロ福祉大会が開催されます。近いうちに事務局からの案内と、支部や部会からの参加要請があると思いますが、ジャーナルからも宜しくお願いします。
 再来年には本県でも(おそらく西部地区になろうと思いますが)、同じ山陰での大会でもありますので、お互い協力し合いたいものです。
 申込締切は7月16日までとなっていますので、早急に支部長まで連絡してください。

――会員の動静――

 この記事に関する各支部からの情報は、ありませんでした。

――7月・8月の行事予定――

7月14日(日) (1)東山運動公園で、トライアスロン・ケア活動
(2)さわやか会館で次年度中ブログランドソフトボール大会に向けての始動
  21日(日) 会場未定で、加藤隆雄先生による青年部会の歩行訓練
  28日(日) (1)身障センターで、西部支部の『ゲームフェスタ2013』
(2)体育文化会館で、阪口医師による中部女性部会の講演
29日(月) ライトハウスで、西部女性部の生活マナー教室「袱紗の使い方と金封」
  23日(金) とりぎん文化会館で、平成25年度県民総合福祉大会
  25日(日) ライトハウスで、三療部会の第2回研修会
  28〜30日(水〜金) 山口県で、第59回全女大会

――総会に続き福祉保健部長らと面談、25年度要望活動!――

 公益社団法人として発足記念の定期総会を終えて、まだ間もない5月31日、本会の市川会長を始め盛田・門木・森岡副会長、下田・尾崎部長、岡本事務局長の7名は、会場となっている第2庁舎9階の会議室へ通された。
 食堂の隣りで、一面の大きな窓と5月ではクーラーも作動さえない夏日、アドバイスで上着を外して『クールビズ』で臨むことに(会長以下数名はそのままで)。
 早速、国などに対する要望から、事前に提出されている項目にそれぞれ答え、更に我々からの質問を投げかけるといういつもと同じ方式で進められた。松田佐恵子福祉保健部長は、先日の総会・式典の中での祝辞をお聞きしただけで、本格的な面談はこれが初めて。障害基礎年金の引き上げ、テレビの緊急放送の音声化、静音性車両の接近報知対策を既存車両にも義務化、入院時でのホームヘルパー利用の拡大について、国会で審議中とか県内の放送界に働きかけている、具体的な必要性を挙げてほしい等々、淡々とした回答であった。県や市町村に関する公文書の差出人点字表示等は、市町村や各部署で徹底統一が取れていない、個人のプライバシーにも関連するが、再度働きかける。災害時要援護者登録制度についても各団体と協議中、防災無線端末の整備も、市町村の実情で異なるが、防災マニュアルに盛り込むよう依頼する等多くの要望に1時間では時間が足らず、来年度はこの部長交渉の時間を引き延ばすようにしたい、との
仕切り役の課長補佐の終了後の弁でした。
 障害者の法廷雇用率については、我々視覚障害者がどれだけ雇用されているか尋ねているのに、他の障害で賄っていますし、視覚障害者枠の臨職採用があっても、誰も受験しなかったとか。就職難民がないというならそれなりの方向転換も考えたり、具体策で折り合わないのなら、条件の改善を要望していく必要も感じた。
 最後に、今回の要望で一筋の光明が見えたのは、信号機や公共施設での音声誘導システムや『エスコートゾーン』の設置が、本県が全国一、と持ち上げてから交渉したせいかどうか、増設や改修についての前向きな回答が得られたような感じもしました。
 最初から最後まで同伴し、スムーズな進行で14時半過ぎに終えていただいた荒田すみ子課長補佐にこの紙面でお礼申し上げます。

――障害者差別解消法案 可決・成立ほか――

 国連障害者権利条約の批准に向けての国内法整備の一つとして、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律案」(俗称障害者差別解消法案)が、6月19日の参議院本会議において、全会一致で成立した。加えて基本方針の策定やガイドラインの作成、合理的配慮に関する民間への対応、
差別解消支援地域協議会の設置促進の付帯事項も採択され、平成28年4月1日施行に向けて進められる。
 ただ本法案では、行政機関には法的義務付けとなっているのに反し、民間には努力義務となっています。
 また6月13日に自民党本部で、自民党ユニバーサル社会推進議員連盟(石破茂:いしば しげる会長)の総会が開催され、日盲連から大橋由昌情報部長が出席した。これは今年2月の同議連で関係当事者団体とのヒアリングに基づく回答形式で、制作部局から25年度・26年度予算要求の説明がなされた。日盲連からは、
@移動時の安全性及び災害時の情報保障についてや、鉄道駅等の段差解消、ホームドアの設置やノンステップバス等の導入、また障害の特性に配慮した分かり易い案内表示や情報提供の推進を
A災害時の情報入手や避難誘導については、テレビの字幕放送の音声化や多様な手段による情報提供で安全・安心な避難を
Bテレビでの情報提供に関しては、外国語の吹き替え、解説放送の充実を等の要望が出されていました。

――第66回全国盲人福祉大会 終る!――

 本年度日盲連の第66回全国盲人福祉大会は、私の知る限り最も遅い6月21日から23日までの3日間、全国から関係者約1800人が福井県に集まって開催されました。
 本県からも市川会長以下付添いを含め、9名が参加しました。
 21日と22日の2日間は、あわら温泉のグランディア芳泉で、初日は理事会と評議員会、アハキ協議会代議員会、スポーツ協議会代表者会議。
 2日目は全国盲人代表者会議。
 最終日は会場を越前市のサンドーム福井に移して全国盲人福祉大会の式典と議事が盛大に展開された。議事は全て全会一致で採択されたが、冒頭の竹下会長の運動方針は「福祉の地域間格差の解消」「ロービジョン者への支援強化」「無免許対策として昭和35年最高裁判決の再検証」と熱がこもっていた。
 次年度第67回の大会は、5月29日(木)から31日(土)までの3日間、大分駅南口50メートルの「ホルトホール大分」で開催されます。
 以下、今回採択された決議の概要は次の通り。
(1)障害を理由とする差別をなくすための新たな法律の制定と、障害者権利条約の早期批准、障害者が自己実現を図れる社会に
(2)障害者の自立を支援するため基礎年金1級は月額12万円以上に、2級は同10万円以上に引き上げるとともに、所得制限を大幅緩和
(3)視覚障害者の同行援護事業利用者負担を廃止し、個々のニーズに応じた支給量の決定とヘルパーの自家用車使用を認可するように
(4)65歳以上のサービスの原則介護保険優先を見直し、障害福祉と介護保険が選択できるように
(5)災害時の視障者支援体制の確立と、福祉施設を福祉避難所に指定するとともに傷害の特性に配慮した避難所の設置と、1次避難所にも白杖や防災ベストなどの備蓄を
(6)災害時の避難情報等を視障者にも迅速且つ的確な伝達システムの構築と避難先でのあらゆるケアををサポートできる災害福祉専門員の配置を
(7)視障者のあらゆる情報バリアに対する解消瀬策の構築を
(8)鉄道駅ホームでの安全歩行のための設備設置とともに、弱視者にも配慮した団鼻の色付け、時刻表・掲示板の文字の大きさ・コントラストの工夫等を
(9)視障者の安全歩行確保のためエスコートゾーンを含めた誘導ブロック・音響式信号機の増設とともに、悪質自転車走行の取り締まりやマナー講習会の徹底並びに、静音車両の接近放置システムの設置を
(10)地域格差是正のため日常生活用具品目の指定に国が一定の指針を示すとともに、障害特性に応じた品目の受け入れを
(11)あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうの定義を明確にするとともに、アハキ業の健全発展を阻害する無免許類似行為者の一掃を
(12)視障者の雇用拡大のため、介護保健施設の機能訓練指導員や、企業・自治体等の職員に対するヘルスキーパーとしての視障者雇用を

――最新医療 雑感――

 本誌でも取り挙げましたIPS細胞を応用した臓器移植手術、体外受精を用いた不妊治療や子宮頸がんワクチンの開発などの最新先端高度医療の発達には著しいものがあります。これらの中には、高額な医療費のものもあって庶民ではかかり難いこともありますが、関係方面の努力で保険適用や助成制度が設けられているものもあります。
 最近では島根県の中村ブレイスが開発して評判の高い人工乳房等を使用した、乳房全摘出後の乳房再建治療の保険適用(本人負担3割)など前向きに検討されています。
 これで全てが解決した訳ではありません。子宮頸がんワクチンの投与では副作用と思われる症状を発した患者さんが全国で10名前後出ていますし、データ―は近いうちに報告されると思いますが、正常妊娠と比較して弱い子供さんの出生率が高くなっているようです。ほかにも乳がん予防のための全摘出や「卵子バンク」を利用した場合等々についても今後 何らかの問題が生ずる可能性もあり、関心のある人にとっては目を離せない進展状況です。

先月(6月)の歩み――

 6日 米子市障害者支援課の課長ほかが事務所を訪れ、7月1日に開催される皆生地区津波避難訓練についての案内と協力要請があり、対応した
 9日 (1)東部支部はさわやか会館で、午前に今後の事業詳細等についての役員会、午後にいなばライオンズクラブ・アイメート赤十字奉仕団との総勢30名によるカラオケ交流会
(2)三療部会の仲村、池口、田草、市川は盲人ホームで、DV被害者支援センター鳥取の3名の方に治療奉仕活動 
15日 倉吉体育文化会館で、県身障者スポーツ協会の役員会があり、門木副会長出席
21〜23日 福井県あわら市で、第66回全国盲人福祉大会が開催され、本県から付き添いを含む9名が参加(上記詳細掲載)
28日 鳥取市の白兎会館で、26年秋に本県で開催される「全国障害者芸術・文化祭」の実行委員会設立総会
30日 (1)米子市のサンアビリティーズで、市身障協会の福祉・体育大会
(2)鳥取市のさわやか会館で、県保険鍼灸マッサージ師会の定期総会

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