□  鳥取ジャーナル□ 第357号


鳥取県視障協発行(26.1)


――新年に寄せて(会長 市川正明)――

 明けましておめでとうございます。
 年とともに、一年の経過の速度が早まっているのをつくづく実感しますが、皆さんには健やかに新しい年をお迎えのことと思います。
 さて、本会は懸案だった公益法人移行を果たして、本年度から公益法人として新たにスタートしました。どう変わったのか実感が持てないことかも知れませんが、社会的存在価値は間違いなく上がったのだと思いますし、言い換えれば役員のみならず、一人一人の責任もまた重くなったのだと思います。
 今後制度が変わってから始めての決算期を迎えるにあたり、新たな対応が必要となったり、修正が必要なこともあるでしょうし、まだまだ処理しなくてはならない未知の問題がたくさんありますが、みなさんのご協力を得ながら遺漏のないよう進んでいきたいと思います。
 一方、障害者をとりまく環境は、障害者差別解消法の成立、障害者権利条約の批准などを経て、新たな段階を迎えようとしています。法律がないと人の気持ちが変わらないのかという思いもありますし、また法律ができてもすぐに変化が感じられるかどうかは未知数です。真に血の通った法律、そして運用となるよう、注視していく必要があります。
 目まぐるしく変化する社会の中で、福祉だけが別格であるはずもなく、難しい世の中ですが、今後とも一致団結協力しながら前進していきたいと思いますので、この一年もご協力を宜しくお願い致します。
 終わりに、みなさんのこの一年のご多幸をお祈り致します。

――後期高齢者医療保険について――

 本会の中枢を担う多くの人が、「高齢」に差し掛かる時期として、参考になればと、この記事を載せますので検討ください。
 健常者の方なら75歳から強制的に移行する『後期高齢者医療保険』に、65歳から障害者手帳所持者の一部に任意加入できます。勿論、現在適用されている重度障害者対象の『特別医療助成制度』は
継続されますし、国保や社保のままでも自由です。
@満65歳の誕生日前1ヶ月頃に、お住まいの市町村から『後期高齢者医療保険』のパンフレットが届きます
A市町村の窓口で、現行の保険料と『後期高齢者医療保険』の保険料を算定してもらう
B加入するか否かの意思決定
加入するなら
C『後期高齢者医療保険』の加入手続きと、現行の保険(国保や社保)からの脱会届提出
D保険証の交付と、保険料の清算(過払いは還付、新保険の保険料納付)
医療機関窓口で
E『後期高齢者医療保険』の保険証と「特別医療費受給資格証」の提示
F本人負担額の支払い
 この制度への入・退会は随時変更できますし、夫婦でも保険証が異なるケースも発生します。ちなみに私は、保険料が安くなり、1月から『後期高齢者医療保険』となります。

――各支部・各部会からの連絡――

東部支部企画の『交流会』(1月12日に白兎会館で参加費5千円)の締め切りを、12月27日から1月7日までに延長しました、との事。

――年末年始のお休みについて――

 視障協の事務所や点字図書館は、12月28日(土)から翌年1月5日(日)まで、年末年始の休みに入ります。従って、ご用の方はこの機関を避けてお願いします。

――会員の動静――

 東部支部で新海さんが同じ鳥取市内の津ノ井から南吉方に住所変更されたほかに、この欄に掲載する記事はありませんでした。

――1月・2月の行事予定――

1月12日(日) 鳥取市の白兎会館で、東部支部主催の「いなばライオンズクラブとの交流会(有料 上記参照)
2月 2日(日) 松江市の島根ライトハウスライブラリーで、中国ブロック代表者会議(従来の会長・部長会)
   9日(日) ホテル「「セントパレス倉吉」で、午前に理事会、午後に門木光明氏の厚生労働大臣表彰受章祝賀会
  24日(月) 米子市役所で、第2回米子市交通バリアフリー推進協議会

――お札の識別が鮮明に!――

 財務省と日銀・国立印刷局は、視覚障害者からの強い要望であった「お札の識別」について、ようやく重い腰を持ち上げた。特に悪評の5千円札は、平成26年5月12日から、表面左下に貼り付けている
手触りの違うホログラム(光沢性のある透明シール)が1.7倍に拡大されるとともに、記号や番号の色が黒から褐色に変更された新5千円札が発行されます。
 一方、スマフォ対応のアプリ「言う吉くん」(アップル社のAppStoreで配信)を利用されると、音声でお札を識別してくれます。12月3日から開始されているが、提供には無料だがダウンロードには別途パケット通信料がかかる。今後は従来の携帯電話でも配信予定です。

――悲願の障害者権利条約 国会承認!――

 2007年9月に『障害者権利条約』は署名済みであったが、国会での正式承認は『障害者差別解消法』などの国内法整備で、昨年12月4日の参議院本会議で可決・承認されるまで6年を要した。
 この条約は、健常者と平等な権利を障害者に保障するのが目的で、締約国に社会参加を促進するような『措置』を取るよう求めています。
 このことについて本県の市川会長は「年頭の挨拶」で、条約とか法の規定がなければ、そうならないのは不自然だと表現されているが、それには同感であるが、私なりには「権利、権利と振りかざし、義務を
遂行できない障害者が台頭する」ことに懸念します。

――門木さん、大道さん相次いで表彰!――

 師走に入って嬉しい報道が相続きました。4日に境港の大道進一さんが全国作文コンクールで優秀賞受賞、12日には三朝町推薦で本会副会長の門木光明さんが厚生労働大臣表彰を受章されました。
 本当におめでとうございます。心から祝福申し上げますとともに今後の更なる活躍に期待します。
 尚 正式には後日事務所から連絡文書が手許に届くと思いますが、2月9日(日)にホテル「セントパレス倉吉」で午後に門木さんの『受章祝賀会』を開催します。多くの方に当日出席をお願いしますが、出席できない方で「記念品代だけでも」とお考えの方は県や支部の役員まで付託ください。

――先月(12月)の歩み――

 1日 西部支部有志19名は、市内米原の「シダックス米原クラブ」で忘年会
 4日 総理府主催の『心の輪を広げる応募作品コンクール』で優秀賞を獲得された大道進一さんが、県庁講堂での伝達式に出席。一昨年に続き今回で4度目の入賞
6日 ライトハウスで、会員及び点訳ボランティア数名の協力を得て、年末恒例の日本海テレビからの『展示カレンダー贈呈式』
 9日 会長と事務局長は市内久米町の「入江税理士・会計士事務所」を訪問し、今後の公益法人について相談した
12日 東京の厚生労働省講堂で障害者等自立厚生者に対する大臣表彰式が開催され、三朝町推薦の門木光明氏が受賞された
13日 県営繕課の職員2名が事務所に来所して、会長・事務局長と県立米子東高校の一部建て替えに伴う同校のバリアフリーについて協議
25日 米子市麹町の西部総合事務所で、西部自立支援協議会の全員協議会

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