□ 鳥取ジャーナル □ 第398号


鳥取県視障協発行(29.10)



ーー 第66回中国ブロック盲人福祉大会(広島県)大会が開催 ーー

 日本盲人会連合中国ブロック第66回中国ブロック盲人福祉大会(広島県)大会が、台風18号の接近が危ぶまれる中、9月16日と17日の二日間、広島県福山市の生涯学習プラザローズコムと福山労働会館'雅’を会場に開催された。
 初日はローズコムを会場に、各県提出の議題について、一般、青年、女性、あはき、スポーツの分科会に別れての討議が行われ、次いで開かれた全体会で質疑応答後各分科会報告を承認した後、引き続いて、日盲連竹下会長のポイントを10に絞った中央情勢報告の講演があり、会場からの質問にも答えられ、あはきの裁判問題、あはきが、医療か医療類似行為かなど、会場とのやりとりが熱心に行われた。
 その後、会長・部長会議が開かれ、翌日の福祉大会での宣言や決議についての意思統一を行うとともに、次年度の大会に向けての確認事項などが話し合われた。
 夜には会場を福山労働会館'雅’に移動して交流会が開催され、親睦を深めるとともに、地元瀬戸内の美味を味わった。
 翌17日は、台風の懸念から、2県が急遽帰郷したために、3県4団体での若干淋しい福祉大会となったが、多くの来賓に挨拶をいただいた後に、この大会を締めくくる議事が行われ、宣言、決議などを採択して議事を閉会し、その後は恒例の中国ブロックカラオケ大会で盛り上がり、台風にたたられた大会の幕を閉じた。
 本会会員は、鳥取市からマイクロバスを仕立てて、倉吉、米子と回って、ヘルパーを含めて29名が参加し、17日の午後からは雨風に少したたられたものの、一行無事に帰郷した。
 本県のカラオケの代表、河崎さんと盛田さん、オセロ大会の代表、原田さんと山根さんは、残念ながら入賞は逃した。
 なお、次年度は山口県下関市で開催の予定である。
 各団体から提出された議題を審議し、採択してまとめられた決議と特別決議は以下の通り。
一 「障がい者差別解消法」が施行されたことを踏まえ、視覚障害者への合理的配慮を推進するよう要望する。
一 テレビ放送における字幕スーパー等の音声化の促進を要望する。
一 多目的トイレへの内部の音声案内、高速バスや鉄道トイレに備わっている各種ボタンに点字表記をするよう要望する。
一 視覚障害者が単独でバス停の位置が確認できるようなバリアフリー化を要望する。
一 金融機関及び保険会社において、総ての書類に職員による代読代筆を認めていただくよう要望する。
一 同行援護の報酬単価を引き上げるとともに、同行援護事業における地域間格差をなくし、個人のニーズに合った支給量を確保できるよう要望する。また、通勤時等の同行援護利用の要件緩和を要望する。
一 家族を扶養する中途視覚障害者が理療科等のあはき師の養成課程に就学する場合、視覚障害の学生が大学、大学院、海外留学をする場合の生活費を含む奨学金制度を要望する。
一 視覚障害者の就労機会の拡大のため、障害別・職業別の雇用率を調査、公表して就労支援に対する合理的配慮の提供を要望する。
一 総ての働く視覚障害者がヒューマンアシスタント(職場介助者)を利用できる制度を要望する。
一 訪問マッサージの実態調査と、従業者の研修の強化を要望する。
一 無資格・無免許業者の取り締まりの強化充実を要望するとともに、有資格事業者に対しては、「届出済証」の交付をするよう要望する。
一 65歳を過ぎて失明した者がグループホームに入所する際の要件の改善を要望する。
一 入院時においてもヘルパー利用が認められるよう要望する。
一 視覚障害者が家電製品を容易に操作ができるよう、音声ガイド化・点字表記をするよう要望する。また、がら系と呼ばれる携帯電話の製造を続けていくよう要望する。
  ○特別決議
 あはき法19条違憲訴訟に対して、国の勝訴を目指し、各組織を通じて取り組みの強化を図るとともに、国に対してあはき法19条の堅持を強く要望する。

ーー 沖縄統合医療学園のあんま師課程新設申請が不認可に ーー

 同学園が申請したあんま師課程の新設申請に対し、9月14日と25日に開かれた医道審議会あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師分科会での審議の結果、「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律第 19 条第1項の趣旨に鑑み、視覚障害者であるあん摩マッサージ指圧師の生計の維持を著しく困難とするため、全会一致で、望ましくないとの結論となった」と厚生労働省医政局医事課から発表された。
 また、視覚障害者が、あん摩マッサージ指圧師以外の職業についても選択できるよう、福祉・就労施策の更なる促進が必要であるが、現状では、あん摩マッサージ指圧師が視覚障害者にとっての砦になっている状況は変わっていないとの意見があった。 
 現在、平成医療学園からの3箇所での裁判が係争中であり、そんな中で申請されただけに、今後の学園の動きも注目される。

ーー 中国ブロック三療研修会が山口県湯田温泉で開催 ーー

 日本盲人会連合あはき協議会と日本あんまマッサージ指圧師会の共催で、毎年管内の持ち回りで資質の向上を目的に開催されている中国ブロック三療研修会が、本年は12月2日と3日に、山口県湯田温泉で開催されます。
 参加希望の方は、下記要綱を参考に、10月16日までに市川までご連絡下さい。
日時  平成29年12月2日(土)3日(日
研修会会場
'翆山荘’(山口市湯田温泉3−1−1 TEL(083)922−3838)
宿泊&パネルディスカッション会場
'湯田温泉ホテルニュータナカ’(山口市湯田温泉2−6−24 TEL(083)922)−0323
日程
  12月2日(土)
'湯田温泉ホテルニュータナカ’
14:30〜15:00  受付
15:00〜17:00  「中央情勢報告並びにあはきを巡るディスカッション」
18:00〜20:00  懇親会
  12月3日(日)
'湯田温泉ホテルニュータナカ’
7:00〜8:00  朝食
9:15〜9:30  研修会会場へ移動
'翆山荘’
9:30〜9:50  受付
10:00  開会
10:00〜12:15  講演
演題  「あん摩マッサージ指圧師の現状と課題」
筑波技術大学大学院教授 藤井亮輔 先生
13:00〜15:15 研修
「眼精疲労に対するあん摩マッサージ療法の実際」
 なお、この研修会では東洋療法試験研修財団より6単位が取得できます。
参加費用
受講費  2,000円(同行者は1,000円)
懇親会  6,000円
宿泊費(朝食含む)  8,000円

<先月(9月)のあゆみ>
9月 5日(火)  7日までの三日間、群馬県で第63回全国盲女性研修大会。本会からの参加はなかった。
9月10日(日)  島根県方面で米子市身障協会のレクリエーション。
9月15日(金)  事務所において、県土整備局と境港市の新しい旅客ターミナルのバリアフリー化について協議を行った。
9月16日(土)  翌17日の両日、福山市で第66回中国ブロック盲人福祉大会。
9月17日(日)  三療部会は、公益社団法人鳥取県鍼灸マッサージ師会との共催での米子市ふれあいの里での治療奉仕を予定していたが、台風の懸念から中止となった。
9月24日(日)  東部支部は神戸方面へ研修旅行。
          東山公園周辺で米子市福祉の集い。

<今後の予定(10〜12月)>
10月 6日(金)  東部支部女性部会は、午前さざんか会館で料理講習会。
10月 8日(日)  西部支部は山陰ジオパーク方面へ支部交流会。また、青年部会は翌9日にかけて、倉敷方面で中国ブロック青年部交流会。
10月15日(日)  三療部会は伯耆しあわせの郷で第2会の研修会。また、青年部会はコナン記念館周辺で歩行訓練。中部支部女性部会は、体育文化会館で「健康セミナー」の出前講座。午後にはふきん作り。
10月29日(日)  鳥取市のさわやか会館で本会文化祭。
11月26日(日)  午後ふれあいの里で、音訳グループ'ザ・スピリッツ’のジョイントコンサート。
11月27日(月)  西部支部女性部会は、身障センターで「音楽と生活」の講習。
12月 2日(土)  翌3日にかけて、湯田温泉で中国ブロック三療研修会。

元へ戻る