公益社団法人   鳥取県視覚障害者福祉協会


最終更新:2024−11−02

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令和6年度 事業報告


恒例の文化祭を開催

 毎年10月末頃に県内を持ち回りで開催している文化祭を、本年度は中部支部の担当で、10月27日の日曜日に、倉吉市の伯耆しあわせの郷で開催、会員やボランティアを含めて約60名が参加した。
 午前は元NHKのアナウンサーで鹿野町にお住まいの藤澤武さんをお招きして、'放送こぼれ話’の演題で、アナウンサー時代の相撲放送、高校野球放送など、思い出話をユーモラスを交えながらお話いただいた。
 昼食を挟んで午後には、蒜山を中心に活動しておられる音楽ユニット、3名のヴォーカルグループのフリーダムをお招きし、オリジナル曲などの歌と演奏を披露していただいた。
 合わせて別室で福祉機器の中で、クローバーシリーズの拡大読書器のいくつかと、読み上げ対応のメガネに装着するタイプのエンジェルビジョングラスリーダーを展示し、関心のある方は使用体験を行った。
 藤澤さんのお話にも、フリーダムの歌と演奏にも満足し、交流の場ともなり、楽しい一日を過ごした。

米子市老人クラブ員への治療奉仕活動を実施

 コロナ禍の中止期間を挟んで5年ぶり、鍼灸マッサージの技術を地域貢献に生かそうと毎年行ってきた敬老の日にちなんだ治療奉仕活動を、久しぶりに9月15日に米子市ふれあいの里で実施した。
 本会三療部会と一般社団法人鳥取県鍼灸マッサージ師会との共催で、15名ほどの施術者が参加した。
 対象者が久しぶりのためか、あるいは引き続く暑さのせいか、思ったほどの人数ではなかったが、その分時間をかけて丁寧な施術ができた。鍼とマッサージで合わせて20数名程。

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第72回中国ブロック視覚障害者福祉大会が広島県福山市で開催

 毎年持ち回りで開催されている大会が、第72回を数え、今年度は広島県の主管で、9月7日と8日の両日に、福山市生涯学習プラザまなびの館ローズコムで、ブロック内5県と1政令市から、付き添いを含む約170名が参加して開催された。
 本県からは、付き添い・ドライバーを含む20名が参加した。
 初日には一般、女性、青年、職業、スポーツの各分科会で当面の諸課題について話し合って決議にまとめ、日視連の竹下会長より中央情勢報告を聞き、会場移動後の夜にはニューキャッスルホテルでの交流会に臨んだ。
 二日目には、式典と2022年に築城400年を迎えた福山城の歴史についての講演を聴いて、最後に次年度開催県の山口県からの挨拶で幕を閉じた。
次年度は9月13日と14日下関市での開催が予定されている。
 採択された決議は次の通り。
1.セルフレジ(無人レジ)など、視覚障害者が単独で使用するのが困難なレジについては、担当の職員を配置するか、スローレジや有人のレジを設けるなどの合理的配慮を要望する。
 また、一定規模の大型店には、買い物支援などの担当者を位置付けるとともに、その周知広報を積極的に行うよう要望する。
1.ファミリーレストランなどの飲食店に備えられたタッチパネル式の操作端末機器について、視覚障害者が単独で利用できるよう、音声ガイドによる操作補助や物理的な操作ボタン等の代替操作機能を盛り込むことを開発メーカーに働きかけるよう要望する。
1.ガイドヘルパーの人員不足により視覚障害者の社会参加が十分にできない状況にある。「視覚障害者ガイドヘルパーの日」の制定を踏まえ、ガイドヘルパーを志望する人が増え、人材確保がしやすく、また事業所の安定的な運営が図れるよう、同行援護に係る報酬の引き上げとガイドヘルパー養成事業の充実を要望する。
1.拡大読書器等の価格が高騰し、個人負担が発生することが多くなっている。補装具や日常生活用具の基準額(補助単価・補助負担額)について、実勢価格の上昇に応じて引き上げるよう要望する。
1.視覚障害者に対し、スマホ等のICT機器の操作支援の出来る人材の養成を各市町において実施するよう要望する。
1.全ての駅ホームに、ホームドア、内方線付き点状ブロックを設置するよう要望する。
1.JRの列車内アナウンスについて、降車ドアの位置(左右)を伝える内容が省略されている場合があり、列車を利用する視覚障害者が非常に不便を感じている。すべての列車について、この内容のアナウンスが、車掌又は自動音声によって実施されるよう要望する。
1.テレビ放送における緊急速報を含むすべての字幕の音声化を要望する。
1.NTT東日本及びNTT西日本の番号案内(104番)の提供を継続するよう要望する
1.あん摩鍼灸施術時の保険資格の確認など、マイナンバーカードを用いて保険証を確認する端末は、テンキーの外付け、他人に聞かれずに音声ガイドにより暗証番号を入力できるなど、視覚障害者が容易に操作できるシステムを導入するよう要望する。
1.視覚障害者の職域拡大のため、公的機関や民間企業でヘルスキーパーの雇用を進め、視覚障害あはき師を優先的に雇用するよう要望する。       
 特に、国の地方機関や地方公共団体は民間企業の模範となるよう、率先してヘルスキーパーの雇用をするよう要望する。
1.令和2年の10月から始まった「雇用施策との連携による重度障害者等就労支援特別事業」が視覚障害自営業者等にも利用出来るよう、各市町がこの事業を実施するよう要望する。
1.スマートサイトの周知と視覚障害者の一般就労に対応した訓練体制の整備とジョブコーチを育成し、地域を問わず利用できるよう要望する。

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皆生トライアスロン選手へのケア活動を実施

 コロナ禍の4年間の中止を挟んで昨年から再会された皆生トライアスロン選手へのケア活動を7月14日の午後に行った。
 昨年までがゴール地点から離れた体育館での実施だったために、訪れる選手が少なかったことを受けて、場所を今年はゴール地点にほど近いテント内に移しての実施とした。
 あいにくの雨が降り続いた中ではあったが、50名以上の選手に施術を行い、終了の午後7時を過ぎてからの希望も多くあったことから、実施時間の設定も次年度以降の検討材料ともなった。
 今回も本会三療部会と一般社団法人鳥取県鍼灸マッサージ師会、鳥取県鍼灸師会会員の有志が協力しての共催で開催した。
 選手からありがたいと感謝の言葉もたくさん聞かれ、やった感のあるケア活動であった。

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令和6年度第1回理事会を開催

ゴールデンウィークの後半、5月5日の日曜日に、倉吉の体育文化会館を会場に、令和6年度の第1回の理事会を開催した。
定刻に森下理事が開会を宣し、本理事会が定款第30条の規程に定める定足数を満たしており、適法に成立した旨を告げ、次の議案の審議に入った。
(1)第1号議案:近況報告について(報告事項)
 会長から、
・4月18日に県の委託費検査があった。その結果を受けて4月22日に監事監査会を行った。
・収益事業の米子コンベンションの自動販売機については、入札の結果4月以降継続が出来なくなった。収益事業については廃止ではなく休止という形をとった。他に自動販売機が設置出来るような情報があれば教えていただきたい。
との報告があった。
(2)第2号議案:入退会者の承認について(審議事項)
 各支部長から次のとおり報告があり、全員の拍手で承認された。
・東部支部入会者・退会者なし
・中部支部入会者2名、退会者2名。
・西部支部入会者1名、退会者なし。
(3)第3号議案:会長及び業務執行理事報告並びに各部事業報告について(報告事項)
○会長から、公益事業については、予定どうり順調に推移している。同行援護については赤字であり、現在は月150時間程度利用で赤字になっている。これが200時間超えると収支がトントンになる。そのためには、ヘルパー(従業者)を確保することと利用を増やしていくことが求められている。利用を増やす環境の方はこの制度を積極的に利用していただけたらと思う。との報告があった。
○盛田執行理事から、各支部は予定している事業はすべて行った。との報告があった。
○門木執行理事から、三療部は総会・研修会(ヘルスキーパーについて)及び皆生トライアスロン選手へのケア活動を行った。との報告があった。
○橋谷理事から、担当する補装具、日常生活用具の取り扱いについて、順調に取り扱っており、令和5年度白杖33件、日常生活用具22件、合わせて55件取り扱った。と報告があった。
○細田理事から、各支部で訓練事業として料理・花・歩行訓練等を行った。参加者延べ153名あった。との報告があった。
○山根執行理事、スポーツ部は予定していた訓練事業はすべて行った。との報告があった。
以上の報告に対し質問・意見はなかった。
(4)第4号議案:令和5年度会務・事業報告の承認について(審議事項)
 門脇事務局長から、令和5年度会務・事業報告があり、ほぼ順調に会務・事業が行われたことの報告があった。
以上の報告に対し質問・意見はなかったので、賛否を諮ったところ全員の拍手で承認された。
(5)第5号議案:令和5年度決算報告並びに監査報告の承認について(審議事項)
 門脇事務局長から、令和5年度決算報告の中で、赤字幅は減少しているものの依然赤字が続く同行援護事業の収支の改善を図っていくのが肝要と思うとの報告があった。
 原監事から監査報告があり、適正に業務及び経理が行われているとの報告があった。
さらに講評として、会員数の減少の中、会員数が減少すると会がなりたたくなっていくので、会に入会できる該当者は多くおられると思うので、魅力ある組織にして入会者が増えるように努力してほしい。との意見があった。
以上の報告に対し質問・意見はなかったので、賛否を諮ったところ全員の拍手で承認された。
(6)第6号議案:令和6年度定時総会について(審議事項)
 会長から、令和5年度第5回理事会で案内している令和6年度定時総会についてあらためて、日程、開催場所、議題の提案があった。
日時:令和6年5月26日(日)11時から
場所:鳥取県立倉吉未来中心セミナールーム3
来賓:県福祉保健部長、倉吉市長、中部町村会長、倉吉市身体障害者福祉協会長
議題:令和5年度事業報告、決算報告の承認の他定款、法令で定められた事項
以上の提案に対し質問・意見はなかったので、賛否を諮ったところ全員の拍手で承認された。
また会長から、令和5年度定時総会の会員個人提出議案で、点字も墨字も読めない会員には総会資料を音訳にして総会の前に送ってほしいという意見があり、経費などを見積したところ10万円以上かかることと、日程的に開催の前に資料を送ることが出来ないということなので、理事の意見を聞きたいということであった。
そこで、検討した結果全会員に音声版総会資料を事前に送ることは困難であるが、出来るだけ多くの会員に総会資料を読んでもらいたいことから、次の案について検討することとなった。
・ホームページに総会資料を載せ、読み上げソフトで読んでいただく。
(7)第7号議案:令和6年度事業について(報告事項)
 会長から、今年度の県の新しい事業である視覚障がい者へのスマホを利用した遠隔サポート「アイコサポート」事業、具体的には県内であれば個人負担がなく「アイコサポート」が利用出来る事業である。東部・中部・西部の各地区での県による説明・体験会が下記の日程で開催されるので、関心のある方は参加いただきたいとの報告があった。
東部5月19日(日)10:00-10:40
場所:さわやか会館
中部5月20日(月)13:00-15:00
場所:鳥取県視覚障がい者中部支援センター
西部5月21日(火)10:00−12:00
場所:米子コンベンションセンター
 また、会長から、県文化祭について、10月27日(日)中部で実施。会場を2か所、伯耆しあわせの郷と倉吉体育文化会館を押さえている。内容については中部支部に一任。報告に対する意見・質問はなかった。
(8)第8号議案:拡大読書器の基準額引き上げの要望について(報告事項)
 会長から、拡大読書器の価格が上がったので日用生活用具の基準額19万8千円を引き上げるよう各市町村へ要望活動を実施してもらいたい旨の依頼が日視連からきている。ロービジョン学会他も動きがあるようだ。各支部は、市町村役場に出向いて拡大読書器の基準額引き上げの要望をしてほしい。各支援センターも協力していただけるようなので、一緒に市町村へ要望していただきたい。との報告があった。
(9)第9号議案:令和6年度県関係部署への要望活動について(報告事項)
 会長から、令和6年度県関係部署への要望書を理事の皆さんに今日お渡ししている。この2年ほどは障がい福祉課だけで、他の部署は文書回答でしたが、今年は各課対面での意見交換・要望活動が出来るよう障がい福祉課に依頼している。
報告に対する意見・質問はなかった。
(10)第10号議案:全国大会(熊本県)、中国ブロック福祉大会(広島県)について(報告事項)
 会長から、全国大会(熊本市)6月2日・3日付き添いを含めて8名参加、中国ブロック福祉大会(広島県)9月7日・8日(福山市)
広島県から要綱来ましたら募集をかけたいと思う。また、交通機関はレンタカー利用を検討したいと思う。
以上報告に対する意見・質問はなかった。
(11)第11号議案:各種報告・連絡事項について(報告事項)
 山根執行理事から、スポーツ後援会の寄付のお礼と決算報告を総会の時に報告するとの報告があった。
以上をもって議案の全ての審議及び報告が終了したので、12時20分森下理事が閉会を宣し、解散した。

三療部会が総会と三療研修会を開催

 三療部会は、新年度を迎え、4月21日の日曜日、米子市の鳥取県ライトハウス2階の会議・研修室において、総会と研修会を開催した。
 10名の参加と少なめの出席者であったが、午前の総会では、令和5年度の事業・決算の報告、令和6年度の事業計画と予算を承認するとともに、また秋予定の研修会の内容などについて協議を行った。
 また、皆生トライアスロン選手へのケア活動、並びに今年度はしばらくぶりに9月15日に行われる予定の敬老の日にちなんだ治療奉仕活動への協力も呼びかけた。
 午後には、県保険鍼灸マッサージ師会の西川徳彦会長をお迎えし、「健康保険取り扱いの現状について」と題してお話をいただいた。
 受領委任払いが制度化されて、それ以前と健保取り扱いがどのように変わったか、また、視覚障害者にとっての課題などお話いただいた。
視覚障害者でなくとも、今後のマイナンバーカードと一体化となる保険証の読み取りでは対応に苦慮する人もあるのではないかと、保険証との一体化に懸念も示された。
 制度が変わったことについて、旧制度が施設日払いの仕組みの言えば特別扱いから、受領委任払いの医療の中に明確に位置づけられたことの意義を強調された。

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